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JSONとは?「JSONで渡して」と言われて固まらないための完全入門

IT用語

「JSONで渡してもらえますか?」

エンジニアからそう言われた瞬間、頭が真っ白になった経験はありませんか。
JSONという言葉は聞いたことがあるけど、それが何なのか、どうやって作ればいいのか、正しいかどうかの確認方法も分からない。こっそりネットで調べると呪文のような文字列が出てきて、ますます混乱する——。

この記事はそんな方のために書きました。

JSONは一度コツをつかめば誰でも読み書きできる、シンプルなデータのフォーマットです。
読み終えれば「なんだ、これだけのことだったか」と拍子抜けするはずです。

1. JSONとは何か?その正体と誕生の背景

1-1. 厳密な定義:JavaScript Object Notation

JSON(JavaScript Object Notation)は、データを交換するための軽量なテキストフォーマットです。

名前の通り、JavaScriptのオブジェクト記法を起源としていますが、現在では言語に依存しない独立した国際標準規格(RFC 8259)として世界中で採用されています。

人間が直感的に読み書きしやすく、かつプログラムが解析・生成しやすいという2つの特性を兼ね備えているのが最大の強みです。
WebのAPI通信から設定ファイル、データベースまで、現代のITシステムのあらゆる場面でJSONは活躍しています。

1-2. ざっくり解説:JSONは「世界共通の宅配伝票」

生成AIで生成しました

JSONを身近な例えで表すなら「世界中どこでも読める、統一フォーマットの宅配便の送り状」です。

あなたの会社(システムA)から、取引先の海外パートナー(システムB)にデータを送るとします。
日本語で書いた伝票をアメリカの配送センターに送っても読めません。
英語で書いた伝票をフランスの倉庫に送っても同様です。

フォーマットがバラバラでは、データの中身が正確に伝わりません。
そこで登場するのがJSON——「世界共通フォーマット」の伝票です。

書き方のルールは非常にシンプルで、「項目名(キー)」と「中身(値)」をコロン(:)で繋ぎ、波括弧{}の中に収めるだけです。

例えばこんな形式です。

{"会社名": "株式会社サンプル", "担当者": "田中太郎", "注文数": 100}

これならどんな国のシステムでも、プログラミング言語が何であっても、「会社名はサンプル社で、担当者は田中太郎、注文数は100」と正確に理解できます。

JSONがない世界は「伝票の書き方がシステムごとにバラバラ」な状態で、データを受け渡すたびに人間が翻訳する手間が生じます。 JSONはその翻訳コストをゼロにしてくれる存在です。

さらにJSONは、単純なキーと値のペアだけでなく、複雑な階層構造も表現できます。
1つの注文に複数の商品が含まれる場合、配列(リスト)を使って表現します。
ExcelのようなフラットなCSV形式では表現しにくい「入れ子構造」も、JSONなら自然に扱えます。

これがJSONがCSVを超えて現代のAPI通信の標準フォーマットとして君臨している理由です。

1-3. なぜXMLではなくJSONが主流になったのか

JSONが登場する前は、XML(eXtensible Markup Language)がデータ交換の主流でした。
しかしXMLは開始タグと終了タグで値を囲む必要があり、データの記述量がJSONの2〜3倍に膨れ上がります。
ファイルが重くなり、通信コストがかかる上、人間が読むにも直感的ではありません。

JSONはその冗長さを排除し、必要最低限の記号だけでデータを表現できる軽量さで、Web APIの普及とともにデファクトスタンダードの座を手に入れました。

2. 「JSONが読めない・書けない」という困惑を解消する

2-1. 「JSONで返して」と言われた時の典型的なパニック

社内SE担当のあなたに、ある日エンジニアからメッセージが飛んできます。

「今度の新システムとの連携データ、JSONフォーマットで用意してもらえますか?APIに投げるので。」

「承知しました!」と即レスしたものの、心の中は大パニックです。
JSONって何? どうやって作るの? 正しく作れているか確認する方法は…?

急いで調べると、画面いっぱいに波括弧とコロンが並んだ謎の文字列が出てきます。
「これを自分で作れというのか…」と途方に暮れるシーン、ITの現場では珍しくありません。

でも大丈夫です、解決策はシンプルです。

2-2. JSONの文法ルールは「5つ」

JSONの文法を覚えるのに、プログラミングの知識は一切不要です。 ルールはたったの5つです。

  • オブジェクトは波括弧{}で囲む(一塊のデータのまとまりを意味する)
  • 配列(リスト)は角括弧[]で囲む(複数のデータの並びを意味する)
  • キーと値はコロン(:)で繋ぐ
  • 各要素はカンマ(,)で区切る(最後の要素の後にはカンマをつけない)
  • 文字列値はダブルクォーテーション(”)で囲む(数値・真偽値はそのまま書く)

この5つさえ守れば、正しいJSONが書けます。 覚えるべきことはこれだけです。

2-3. 「JSON Formatter」で瞬時にエラーを発見する

JSONを手書きしてみたものの「これで合っているか不安…」という時は、「JSON Formatter」「JSON Validator」と検索して出てくる無料のWebツールを使いましょう。

作成したJSONをコピーして貼り付けるだけで、文法が正しいかチェックしてくれます。
エラーがあれば、何行目のどの部分が間違っているかを具体的に教えてくれます。

よくあるミスは「カンマの抜け漏れ」と「括弧の閉じ忘れ」の2つです。
これを知っているだけで、エラーの原因を10秒で発見できるようになります。

3. 実務でJSONが活躍する具体的なシーン

3-1. Web APIを通じたシステム間のデータ連携

JSONが最も力を発揮するのは、Web APIを通じたシステム間のデータ連携です。

例えば、CRMから顧客情報を取得するAPIのレスポンスは、ほぼ確実にJSON形式で返ってきます。
勤怠管理システムから給与計算システムへ出退勤データを送る際も、APIはJSON形式で送受信します。

「APIのレスポンスが読めない」と困っている場合、それはJSONの読み方を知らないケースがほとんどです。
JSONが読めれば、APIのレスポンスを解読してエラーの原因を特定できるようになります。
エンジニアとのコミュニケーションも劇的にスムーズになります。

3-2. アプリケーションの設定ファイルとしての利用

VS CodeやNode.jsのpackage.json、GitHub Actionsの設定ファイルなど、現代の開発ツールの設定ファイルの多くがJSON形式で書かれています。

社内SEがこれらのツールを管理する際、JSONの読み書きができれば「設定がわからないのでエンジニアに依頼する」という場面を自分で解決できるようになります。

「ちょっと設定を変えるだけなのに毎回エンジニアに頼むのが申し訳ない」という悩みも解消されます。

3-3. NoSQLデータベースでのドキュメント保存

MongoDBやFirestoreといったNoSQLデータベースは、データをJSONに近い形式でそのまま保存します。
これにより「列を後から追加するとデータ構造が崩れる」という問題がなく、柔軟にデータ項目を変更できます。

FirebaseやSupabaseなどのサービスでは、管理画面からJSONを直接確認・編集できます。

JSONが読めるだけで、「システムのデータを直接確認する」という高度な作業が非エンジニアでもできるようになります。

4. 非エンジニアでもできるJSON実践スキルの磨き方

4-1. まずは自分でJSONを書いてみる(5分でできる)

百聞は一見にしかず。テキストエディタを開いて、今すぐJSONを書いてみましょう。
自分の情報をJSONで表現してみてください。

{"名前": "田中太郎", "年齢": 30, "スキル": ["Excel", "Python", "SQL"]}

どうです? 書けましたか?

このJSON、どんなプログラミング言語でも、どんなシステムでも正確に読み取ることができます。

「なんだ、こんなに簡単だったのか」という感覚が、JSONを使いこなす第一歩です。

4-2. Chrome拡張の「JSON Viewer」でAPIレスポンスを美しく表示する

ブラウザでAPIのURLを開くと、改行もなく1行に詰め込まれたJSONが表示されて読めない……という経験はありませんか。

Chrome拡張の「JSON Viewer」を導入すると、このような圧縮されたJSONを自動的に色付き・インデント付きの読みやすい形式に整形して表示してくれます。

無料で1分でインストールでき、APIを日常的に扱うすべての人に強くおすすめします。
これを入れただけで「APIのレスポンスが読める人」になれます。

4-3. エンジニアとの会話に使えるJSONの語彙を覚える

JSONを使いこなすために最低限知っておくべき用語があります。

「パース」はJSONの文字列をプログラムが扱えるデータに変換すること(「JSONをパースする」=「JSONを読み込む」)。

「シリアライズ」はその逆で、データをJSON文字列に変換すること。

「バリデーション」はJSONが正しい形式かどうかを検証すること。

これらの言葉を知っているだけで、エンジニアとの会話で「JSONのパースエラーが出ています」「バリデーションをかけてみてください」という言葉の意味が分かります。

会話のキャッチボールができるようになり、開発の速度が上がります。

5. JSON関連の重要用語と次のステップ

5-1. 関連用語:JSONスキーマとは

JSONスキーマ(JSON Schema)とは、JSONのデータ構造や型(文字列なのか数値なのかなど)を定義するための仕様です。

例えば「このJSONには必ず”名前”というキーがあり、値は文字列でなければならない」というルールを定義することで、データの品質を自動的に検証できます。 システム間でJSONを送受信する際の「お互いの約束ごと」を明文化するために使われます。

開発の現場では「スキーマ定義をまず作る」という習慣があります。

5-2. 関連用語:JSONPathとjq

大きなJSONから特定のデータだけを取り出したい場合に使うのが「JSONPath」という記法です。

例えば 

$.商品リスト[0].商品名

 と書けば、配列の最初の要素の商品名だけを取り出せます。

また、コマンドラインツールの「jq(ジェイキュー)」を使えば、ターミナル上でJSONを自在に加工・フィルタリングできます。

APIのレスポンスから必要な部分だけを取り出すなど、日常的なデータ処理で大活躍します。

5-3. APIとJSONをセットで学ぶことが最速の近道

JSONとAPIは切っても切れない関係にあります。

API通信でやり取りされるデータの大部分がJSON形式であるため、JSONが読めればAPIが理解でき、APIが理解できれば業務自動化の世界が広がります。

次のステップとして、Postman(APIテストツール)を使ってAPIに実際にリクエストを送り、JSONのレスポンスを確認する練習をすることをおすすめします。

手を動かすことが、最も速い習得方法です。

まとめ:JSONはエンジニアだけの言語ではない

JSONは一見難しそうに見えますが、その本質は「決まったルールで書かれた、世界共通のデータフォーマット」です。
波括弧と角括弧とコロン——たったこれだけの記号で、世界中のシステムがデータを正確に交換しています。

「JSONで渡してほしい」と言われて固まったあの日のあなたに、今のあなたはきっと的確なアドバイスができるはずです。
まずはテキストエディタを開いて、自分のプロフィールをJSONで書いてみることから始めてみましょう。
それが、デジタル連携の扉を自分の手で開く第一歩になります。

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